第1章:なぜ今「楽天モバイル vs ahamo」なのか?

楽天モバイルとahamo。この2つの通信プランが注目されているのには、明確な理由があります。

一方のahamoは、NTTドコモが2021年に満を持して発表した“新世代のスタンダード”。大容量・高品質・シンプルな料金体系を武器に、すでに数百万のユーザーを獲得しています。

もう一方の楽天モバイルは、2020年に正式サービスを開始してから、破格の価格設定と「1GB未満なら無料」「使い放題でも月3,278円(税込)」という革新的なモデルで大きな話題を呼びました。

では、なぜこの2社の比較が“今”重要なのでしょうか?それには以下のような社会的背景があります

mobile

公式サイトはこちら

◎ スマホ料金見直しブーム

菅政権による「携帯料金引き下げ」政策を契機に、格安SIMや新ブランドが続々登場。ahamoはその中でも最も信頼性と安定性を併せ持った選択肢として台頭しました。

◎ 楽天のインフラ整備と躍進

かつては“つながりにくい”と揶揄された楽天モバイルも、2023年以降急速にインフラを拡充。自社回線エリアを大幅に広げ、auローミング依存からの脱却を進めています。

◎ 通信費の高止まりと家計圧迫

物価高・円安が続くなか、通信費も家計の中で無視できない固定費に。毎月3,000円の差は年間36,000円。無駄な出費を削減しようと、多くの家庭が「通信費の見直し」に動いています。

◎ キャリア経済圏の競争激化

  • 楽天経済圏(楽天市場・楽天カード・楽天証券)
  • ドコモ経済圏(dポイント・d払い・dカード・d払い×マツキヨ・ローソン)

スマホプランの選択が“ポイント還元”や“経済圏戦略”にも直結するようになり、どちらを選ぶかが資産形成にも影響を及ぼす時代になりました。

このような背景から、楽天モバイルとahamoのどちらを選ぶべきかは、単なる“スマホの話”ではなく、生活全体をどう設計するかという「人生設計」にまで関わってくる重要なテーマとなっているのです。」

第2章:プラン設計思想とサービスの本質的違い

楽天モバイルとahamoは、いずれも大手が提供する“格安”カテゴリに位置づけられますが、その設計思想は根本的に異なります。ここでは、各ブランドが「なぜそのプランを提供しているのか」「どのようなユーザー体験を重視しているのか」を明らかにします。

◎ ahamoの基本思想:ドコモの信頼性をそのまま、シンプルに

ahamoは、ドコモの“サブブランド”ではなく、「ドコモ本体が若年層やミニマル志向層に向けて設計したオンライン専用プラン」です。

目的は明確で、従来の大容量プランや家族割の枠に収まらない“ひとり暮らし・20〜30代のライトヘビーユーザー”を取り込むこと。

  • 20GBの大容量月額2,970円で提供
  • 5分以内の通話が無料というライト通話ニーズに対応
  • 海外ローミング込み・5G対応・速度制限後も1Mbpsと“安心設計”
  • オンライン手続きのみに絞ることで、店舗運営コストを削減し、その分価格を還元

つまりahamoは「ミニマル&クオリティ重視」のユーザーに向けて、ドコモ品質をそのまま維持しながら価格だけを抑えた“中庸系格安プラン”なのです。

◎ 楽天モバイルの基本思想:「0円」「使い放題」「楽天経済圏」

楽天モバイルの設計は、極端とも言えるほど「自由」「革新」「実験的」です。楽天モバイルは自社のMNO(独自回線)を活用し、以下のような特性を持っています。

  • 1GB未満は月額0円(旧プラン/現在は新規受付終了)
  • **使い放題で月額3,278円(税込)**というシンプルなワンプライス
  • Rakuten Linkアプリ経由の通話は完全無料(国内外)
  • 楽天ポイントが貯まりやすい・使いやすい(楽天市場・楽天カード連動)
  • スマホ購入〜ポイント還元の“楽天経済圏入り口”としても機能

楽天モバイルは「自由に使って、楽天ポイントで還元される通信」=“通信がインフラではなく経済圏の一部”という考え方が根底にあります。

そのため、「通信単体で利益を出す」ahamoとは異なり、「通信を起点に楽天サービス全体のユーザーLTV(生涯価値)を最大化する」ことが主目的。

このため、プランの設計にも“楽天らしい大胆さ”が見え隠れします。

第3章:料金体系とデータ容量・通話料の徹底比較

スマホ料金を見直すとき、最も気になるのが「月額いくらかかるのか」「どれだけ使えるのか」。ここでは楽天モバイルとahamoの料金プランを、月額料金、データ容量、通話料、追加オプションなどに分けて詳細に比較していきます。

◎ 月額基本料金の比較

項目 ahamo 楽天モバイル
月額料金 2,970円(税込) 3,278円(税込)
データ容量 20GB(+大盛り可) 無制限(条件あり)
超過後速度制限 最大1Mbps 1日10GB超過で制限(1Mbps)

ahamoは明快な定額20GBプラン。楽天モバイルは原則使い放題で、料金はやや高めだがデータ制限が緩やか。ライトユーザー〜中量ユーザーならahamo、ヘビーユーザーには楽天が有利となります。

◎ データ追加と大容量対応

  • ahamoは+1,980円で「大盛りオプション(+80GB)」が追加可能 → 合計100GB/月
  • 楽天は明確な容量上限はなし。ただし1日10GB超過後は速度制限

大容量利用者にとって、ahamo大盛りは「月100GBで4,950円」とコスパに優れます。楽天は制限が緩く「実質無制限」に近いため、動画配信やテザリングユーザーにも強みを発揮します。

◎ 通話料金の比較

通話方法 ahamo 楽天モバイル
標準通話 5分以内無料、以降30秒22円 Rakuten Link使用で無料(アプリ必須)
完全かけ放題 +1,100円/月 無料(Rakuten Link)

通話に関しては、楽天モバイルが大きくリード。Rakuten Linkアプリを使えば、国内・一部海外通話も無料。ahamoは“5分無料”が標準搭載ですが、標準アプリ利用前提でのコストがかかります。

ただし、音質やアプリ依存度、番号通知の安定性ではahamoが有利。重要な通話やビジネス用途ではahamoが安心という意見も根強いです。

◎ 追加オプションとサブサービス

  • ahamo:「大盛りオプション」「かけ放題」などシンプルで少数精鋭
  • 楽天モバイル:
    • 楽天マガジン/楽天ミュージックとの連携
    • 楽天市場との同時購入によるポイント大量付与
    • スマホ端末購入と通信契約をまとめてお得にする「スマホ割」など

楽天モバイルは通信を入り口とした“楽天グループ全体のクロスセル”が魅力。ahamoは通信専業としての完成度に重きを置いています。


第4章:通信速度・通信エリア・安定性

通信プラン選びにおいて、「月額料金」の次に重視されるのが「通信速度」と「つながる場所」。どんなに安くても、つながらない・遅いでは意味がありません。この章では、楽天モバイルとahamo(ドコモ回線)の通信品質を、エリア・速度・安定性に分けて徹底比較します。

mobile

公式サイトはこちら

◎ 通信速度:実測値で見る体感速度

項目 ahamo(ドコモ) 楽天モバイル
平均ダウンロード速度 約80〜100Mbps 約30〜70Mbps(地域差あり)
平均アップロード速度 約10〜20Mbps 約5〜15Mbps
ピーク時の安定性 比較的安定 都市部では安定/地方は不安定傾向

ahamo(ドコモ回線)は、日本国内で最もカバー率が高く、通信の安定性・速度も非常に優秀。特に昼休みや通勤ラッシュといった混雑時間帯でも、速度が大きく落ちにくいという特長があります。

楽天モバイルは、都市部での速度は比較的良好。ただし、基地局密度の問題から、地方や建物内部では速度低下・圏外になるリスクが報告されています。

◎ 通信エリア:つながる場所の違い

  • ahamo(=ドコモ)
    • 全国99%以上の人口カバー率。
    • 地下鉄・山間部・離島でも強い。
    • 5Gも主要都市を中心に順次拡大中。
  • 楽天モバイル
    • 自社エリアは人口カバー率99.9%(建物内・山間部除く)
    • auローミングに依存するエリアも多く、順次終了中
    • 地下鉄・地方ではつながりにくいという声あり

楽天は「エリアマップ上では広く見える」が、実際の屋内や地下ではつながらないという“ギャップ”に注意が必要です。一方ahamo(ドコモ回線)は全国津々浦々での安心感が魅力です。

◎ 5G対応と今後の展望

  • ahamo(ドコモ)
    • 5G Sub6対応済み、ミリ波展開も一部進行中
    • 5G SA(スタンドアローン)に対応予定
  • 楽天モバイル
    • 5Gエリアはまだ狭く、体感はほぼ4G相当
    • 端末依存や機種選定の制限が多い

「今後の伸びしろ」で言えば、ドコモ(ahamo)の5G整備・SA対応は大きなアドバンテージとなります。

サービス

公式サイトはこちら

第5章:海外利用の利便性と対応国数

コロナ禍を経て、再び海外出張・海外旅行のニーズが高まりつつあります。そんな中で、「海外でもスマホをそのまま使えるかどうか」は通信プラン選びの重要なファクターとなっています。楽天モバイルとahamoの“海外対応力”を徹底比較します。

◎ ahamoの海外利用対応

ahamoの最大の強みのひとつが、82の国と地域で追加料金なしで使えるという点です。国内と同じ20GBのデータ容量内であれば、海外でもそのまま通信が可能。

  • 対象国:アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、韓国、台湾、タイなど主要地域を網羅
  • 特別な手続き不要。SIMを入れたまま渡航し、そのまま使用可能
  • 利用中のデータは国内と共通(20GB)で消費
  • 通話・SMSについては別料金(発信22円/30秒・受信無料)

この仕組みにより、ahamoは「海外旅行や短期出張が多いユーザー」にとって非常に使い勝手がよく、手間もかからずコスパが高いプランといえます。

◎ 楽天モバイルの海外対応

楽天モバイルも、月2GBまでは無料で海外利用が可能という独自の設計を採用しています(対象66の国と地域)。

  • Rakuten Linkアプリを使用すれば、海外から日本への通話も無料(アプリ内)
  • 超過後は1GBあたり500円で追加購入可
  • 海外パートナー回線を利用(現地キャリアと提携)
  • 対象国:アメリカ、ヨーロッパ各国、東南アジア、オセアニアなど幅広くカバー

ただし、通信速度はパートナー回線の仕様に左右されるため、「速度が遅い」「つながりにくい」といった報告も一部に見られます。また、月2GBの制限があるため、ビジネス利用や動画視聴などのヘビーユースには不向き。

◎ 海外利用比較まとめ

項目 ahamo 楽天モバイル
海外対応国数 約82カ国 約66カ国
無料利用可能データ 20GBまで(国内共通) 2GB/月まで(海外専用)
アプリ通話 通話有料(5分以内無料あり) Rakuten Linkで通話無料
追加料金 無料(20GB内) 1GB=500円
手続き 自動対応 自動対応

◎ 総評:海外頻度が高い人には?

  • 短期出張・中長期滞在にも対応したahamoが、安定性・容量・国数ともに優れています。
  • 海外旅行が年1〜2回で、通話中心なら楽天モバイルでも十分対応可能です。

比較

第6章:ポイント還元と経済圏のパワー(楽天経済圏 vs dポイント)

スマホの通信費は「支出」ですが、うまく活用すれば「ポイントで還元される収入源」にもなり得ます。楽天モバイルとahamoが属する「楽天経済圏」と「dポイント経済圏」の強みを徹底比較し、通信プランだけでは測れない価値を明らかにします。

◎ 楽天モバイル × 楽天経済圏

楽天モバイルの最大の魅力のひとつは、「楽天経済圏との連携」です。通信プランに加入することで、楽天市場や楽天カード、楽天証券など、グループサービスすべてのポイント還元率が底上げされます。

  • 楽天市場:SPU(スーパーポイントアップ)で+1倍
  • 楽天カード引き落とし:さらに+1倍
  • 楽天銀行との連携で金利優遇も
  • 楽天証券やふるさと納税とも強く連動
  • 楽天ペイや楽天トラベル、楽天ビューティなど生活に密着したサービス多数

さらに、楽天モバイル契約者限定で楽天市場のお買い物マラソン時に「+9倍」になるキャンペーンなども頻繁に開催されており、“通信費の支払いで生活全体にポイントが還元される仕組み”が完成されています。

◎ ahamo × dポイント経済圏

ahamoは、dポイント経済圏の中核を担う「通信インフラ」です。楽天に比べてやや知名度は劣るものの、ドコモが提供する「dポイント/d払い/dカード/dマーケット」なども着実に拡大を続けています。

  • d払い:全国のコンビニ・ドラッグストア・ネットショップで利用可
  • dポイントクラブ:スタンプラリーや特典でポイント還元
  • dカードゴールド:ahamo利用料の10%がポイント還元(上限あり)
  • dブック/dTV/dショッピングなどエンタメ連携も充実
  • マツモトキヨシやローソンなど提携先でポイント高還元

特に「dカードゴールド×ahamo」の組み合わせは鉄板で、毎月297ポイント(2,970円×10%)が自動還元。年間3,500ポイント以上が見込めます。

◎ 経済圏の連携度・生活浸透度

項目 楽天経済圏(楽天モバイル) dポイント経済圏(ahamo)
楽天市場/dマーケット ◎(圧倒的ユーザー数) ○(成長中)
QRコード決済 楽天ペイ(ポイント利用可) d払い(加盟店多数)
クレジットカード連携 楽天カード/プレミアムカード dカード/dカードゴールド
ふるさと納税・金融 楽天ふるさと納税/楽天証券・銀行など 一部提携あり(将来拡大予定)

◎ 総評:どちらの経済圏が得か?

  • 楽天市場や楽天カードを中心に生活している人 → 楽天モバイル一択。
  • d払い・dポイント提携店舗を多く使う/ahamoを長期利用予定 → dカード×ahamoが最適。

両者ともに“通信をきっかけに生活のあらゆる支出に還元の輪が広がる”という点では共通していますが、 楽天=ネット・金融特化、ドコモ=実店舗・日常生活重視といった棲み分けが見られます。

第7章:契約・サポート・ユーザー対応の違い

スマホを契約する際の“使いやすさ”や、万が一のときの“サポートの受けやすさ”も重要な比較ポイントです。この章では、楽天モバイルとahamoの契約方法、対応窓口、サポート体制を比較し、初心者や高齢者でも安心して使えるかどうかを評価します。

◎ ahamo:オンライン特化型で効率化重視

  • 申し込み:Web専用(ahamo公式サイト・アプリ)
  • 店舗サポート:原則なし(ドコモショップの有償サポート2,200円のみ)
  • 問い合わせ方法:チャット対応(AI+有人)/dアカウント連携必須
  • SIMタイプ:物理SIM・eSIM両対応

ahamoは「すべてがオンラインで完結する」スマートな契約システムを提供しています。店舗に頼らずに手続きできる人には非常に便利ですが、スマホ初心者や高齢者にとってはハードルが高いという声も。

◎ 楽天モバイル:オンライン+店舗のハイブリッド型

  • 申し込み:Web or 実店舗(楽天モバイルショップ)
  • 店舗数:約700店舗(家電量販店・楽天直営店含む)
  • 問い合わせ方法:電話・チャット・LINEなど多様
  • SIMタイプ:物理SIM・eSIM両対応

楽天モバイルは、オンライン申込みに加えて全国に多数の店舗を構えており、対面での申し込みや端末購入・初期設定サポートが受けられる点が強みです。また、LINE経由での問い合わせにも対応しており、より柔軟なサポート体制を整えています。

◎ 契約・サポート体制まとめ

項目 ahamo 楽天モバイル
契約方法 オンラインのみ オンライン+店舗
店舗対応 有償(ドコモショップ一部) 全国約700店舗で無料対応
問い合わせ手段 チャット(Web限定) 電話・LINE・店舗・チャット等多様
初心者向けの安心感

◎ 総評:どんな人に向いているか?

  • ahamo:デジタルネイティブ向け(契約もサポートも自己完結できる中〜上級者)
  • 楽天モバイル:スマホ初心者・高齢者にもやさしい(対面サポート・柔軟対応あり)

“対人サポートの有無”はユーザー満足度を左右する重要なファクターです。


第8章:端末購入・キャンペーン・セット割の実力

通信プランの魅力は“月額料金”や“速度”だけではありません。「端末をお得に買えるか」「どんなキャンペーンが展開されているか」なども、多くのユーザーにとって見逃せない判断材料です。ここでは、楽天モバイルとahamoが提供する端末販売・キャンペーン・セット割の違いを整理します。

◎ ahamoの端末販売とキャンペーン

  • ahamoは基本的に「通信専用ブランド」であり、端末販売には注力していません。
  • ただし、ドコモのオンラインショップで端末購入+ahamo契約を同時に行うことは可能。
  • 不定期で「端末購入割引」「乗り換え特典(MNP)」を実施。
  • dポイントプレゼント(例:10,000pt還元)などのキャンペーンも展開中。

セット割は少ないですが、「通信を純粋に使いたい」ユーザーには向いています。端末は自分で選んで購入することが前提の設計です。

◎ 楽天モバイルの端末販売と特典

  • 楽天モバイルは「端末と通信を一体提供する」戦略を強く打ち出している。
  • 実店舗で実機を確認・相談・即日受け取りも可能。
  • 最大の特徴は「楽天ポイント還元キャンペーン」の豊富さ:
    • 乗り換え(MNP)で最大24,000ポイント還元
    • 楽天市場での買い物と組み合わせてスマホを実質無料に近づける施策も
    • 「楽天スーパーSALE」連動のスマホセール

また、楽天カード決済による分割手数料無料、楽天経済圏との一体感も強力な購入動機となります。

◎ セット割の有無と連携

項目 ahamo 楽天モバイル
端末販売 最小限(ドコモ取扱) 楽天モバイル直販+実店舗多数
MNP特典 dポイント還元中心 楽天ポイント高額還元(最大24,000pt)
セット割 なし 楽天市場・楽天カード・楽天ひかりと連動

◎ 総評:どちらが端末込みでお得?

  • 端末選びにこだわりがあり、機種を自分で選びたい → ahamo(自由度重視)
  • 通信と端末をまとめて手軽に、さらにポイントでお得にしたい → 楽天モバイル(経済圏重視)

端末を含めた総合的な「トータルコスト」で考えるなら、キャンペーンとポイント還元が豊富な楽天モバイルが一歩リードします。

比較

第9章:法人利用・副業・eSIMなど応用的な使い方の違い

スマホは「個人利用」だけではなく、仕事や副業、さらには2台持ちや海外運用など、さまざまな使い方があります。楽天モバイルとahamoは、そうした“応用的な活用”にも対応しているのかを比較していきます。

◎ ahamoのビジネス利用・副業対応

  • ahamoは個人向け契約のみ(法人名義での契約不可)
  • ただし、名刺や営業活動用のサブ回線としての活用は可能
  • eSIM対応により「メイン+サブ回線」での使い分けがしやすい
  • 海外対応(82か国)により、出張族との相性が良い

ahamoは法人契約ができないため、企業用携帯としては不向きですが、「副業や個人事業主によるビジネス利用」では、安定した通信とわかりやすい料金設定が評価されています。

◎ 楽天モバイルのビジネス利用・副業対応

  • 法人名義での契約が可能(楽天モバイル法人)
  • 複数回線の一括契約・管理にも対応
  • eSIM・物理SIMの両方に対応
  • 海外でも月2GBまで無料利用+Rakuten Linkで通話無料

さらに、楽天グループのビジネスサービス(楽天ビジネスカード、楽天ペイ法人決済、楽天市場出店など)との連携により、「事業主向けインフラ」としての優位性が際立ちます。

◎ デュアルSIM・eSIM活用の柔軟性

項目 ahamo 楽天モバイル
eSIM対応 ○(標準対応) ○(標準対応)
デュアルSIM運用 メインまたはサブ向けに好相性 サブ回線またはメイン向けに自由自在
法人契約 不可(個人契約限定) 可能(法人契約プランあり)

◎ 総評:ビジネス用途で選ぶなら?

  • フリーランス・副業・個人事業主 → ahamo(安定回線×コスパ)
  • 法人契約/複数台管理/楽天ビジネス連携 → 楽天モバイルが最適

eSIMや副業用のサブ回線用途でも、両社は高い汎用性を誇ります。特にeSIMの柔軟さを活かせば、通信費を最小限に抑えながら2回線体制を構築することも可能です。

第10章:解約・MNP・違約金・乗り換え時の注意点

通信プランを選ぶとき、始めやすさと同じくらい「辞めやすさ」も重要です。この章では、楽天モバイルとahamoにおける契約解除・MNP転出・違約金・手続き方法など、“乗り換え時の注意点”を徹底比較します。

◎ ahamoの解約・MNPポリシー

  • 最低利用期間:なし
  • 解約金:なし
  • MNP転出手数料:0円(Web手続き)
  • 解約方法:My docomoまたはahamo公式サイトから即日申請可能

ahamoは「いつでもやめられる」ことが前提の設計で、契約解除に関する煩わしさが一切ありません。MNP番号の取得や転出も、すべてWeb上で完結します。

◎ 楽天モバイルの解約・MNPポリシー

  • 最低利用期間:なし
  • 解約金:なし
  • MNP転出手数料:0円(my 楽天モバイルから)
  • 解約方法:Web・店舗いずれでも可能

楽天モバイルもまた、「解約自由」を前提とした柔軟設計。契約期間の縛りや違約金はなく、転出もスマホだけで完結。さらに店舗でのサポートもあるため、不安なユーザーにも優しい仕様です。

◎ 番号そのまま乗り換える(MNP)際の注意点

項目 ahamo 楽天モバイル
MNP手数料 0円 0円
MNP番号発行 Webのみ Webまたは店舗
発行所要時間 即時〜数時間以内 即時〜数時間以内
有効期限 発行から15日間 発行から15日間

◎ 違約金・端末代の残債に注意!

どちらのプランも違約金は0円ですが、端末を分割購入している場合は「残債」が発生する可能性があります。乗り換え時には以下の点を確認しましょう:

  • 楽天ポイントでの残債充当は不可
  • ahamoはドコモ端末購入時のキャンペーン適用条件に注意(一定期間の継続利用)

◎ 総評:乗り換え時のしやすさ

  • どちらも解約・転出は非常にスムーズ
  • 楽天モバイルは店舗での解約相談ができるため初心者に安心。
  • ahamoは完全オンライン完結。慣れていれば10分以内で乗り換え可能。

第11章:口コミ・評判・SNS上でのリアルなユーザー評価

どんなにスペックや価格が優れていても、実際のユーザー体験が伴っていなければ意味がありません。この章では、楽天モバイルとahamoに関するSNS(X/旧Twitter)やレビューサイトの生の声をもとに、利用者の満足度・不満点・傾向を読み解いていきます。

◎ ahamo に関する口コミと評判

  • 「地方でも安定して繋がるのはやっぱりドコモ回線。ahamoにして正解だった」
  • 「シンプルでわかりやすい。通話も5分以内無料だから助かる」
  • 「大盛りオプション使って100GBにしてるけど、速度も安定してる」
  • 「オンラインだけで完結なのが逆にありがたい。店に行くの面倒だから」
  • 「混雑時でも速度が落ちにくいのが地味に良い」

→ 【傾向まとめ】:

  • 通信品質と安定性に対する評価が非常に高い
  • デジタルリテラシーが高い層に好まれている
  • オンライン完結の仕組みに満足しているユーザーが多い

◎ 楽天モバイル に関する口コミと評判

  • 「1日10GB超えると速度落ちるけど、それでも動画は見られるレベル」
  • 「通話無料(Rakuten Link)でここまでできるのは革命」
  • 「楽天経済圏との連携が神。ポイントの貯まり方が異常」
  • 「建物の中で繋がりにくいのが時々あるけど、最近は改善してきてる」
  • 「店舗で対応してもらえて安心。高齢の親にも楽天にした」

→ 【傾向まとめ】:

  • コスパやポイント還元への満足度が非常に高い
  • 通信エリアの改善を期待する声が一定数ある
  • 店舗対応への安心感から高齢層や初心者にも受け入れられている

◎ SNSに見る対照的な評価軸

評価軸 ahamo 楽天モバイル
通信品質 ◎ 安定性に定評あり ○ 改善傾向、場所により差あり
サポート △ オンライン完結型 ◎ 店舗+LINE+電話の多層型
コスパ ○ 高品質と価格のバランス型 ◎ 通話・データ・ポイントで最強クラス
ブランド安心感 ◎ ドコモ回線の信頼性 ○ 新興ながら認知度上昇中

口コミは“実際の使用感”を示す重要な情報源。楽天モバイルは生活密着型の評価が多く、ahamoは性能・効率重視の声が目立ちます。